EC市場激戦区である昨今では、サイトのアプリ化によって売上向上や新規顧客獲得を実現する事業者が増えてきています。今回は注目を浴びる『ECサイトのアプリ化』について詳しくご紹介していきます。
ECアプリとは
ECアプリとはブランドや企業が自社のECサイトと同様にオンライン上での売上向上を目的として開発されており、アプリ独自のインターフェースを利用してユーザーが買い物を楽しむ事ができます。
ECサイトとの違い
スマートフォンが普及している今、アプリ利用率はブラウザ利用率よりも5倍以上多く、ユーザーとの接触回数がブラウザによるECサイトよりも上がります。ブラウザよりアプリの方が慣れているユーザーも多いため利用率が上がり、アプリ化による販売機会増大を実現する企業も少なくありません。
そのため、ECアプリの需要も多くなってきました。
ECアプリのメリット・デメリット
それでは具体的にECアプリのメリット・デメリットをまとめてみましょう
メリット
ECアプリのメリットにはまず『顧客情報の入手』があります。
アプリインストールの際にユーザー情報を入力する必要を設けたり、
アプリ自体の稼働率を入手する事もできます。そのため獲得しやすいユーザー層やアプリ改善点を発見するために役立ちます。
次にブラウザよりも通信量を取らないため、ユーザビリティが向上するという点が挙げられます。
ブラウザでは通信時の情報量を操作するのが難しいため、情報量が限定された独自のアプリを起動させる方が通信量が少なく済みます。
そのためユーザーからしても利用しやすい状況を作る事ができます。
アプリであればプッシュ通知による情報拡散も可能です。定期的な利用者を増やすためにもプッシュ通知による宣伝は効果的です。積極的にユーザーとコミュニケーションをとるための機能が他にも豊富です。また、ポイントカードやクーポンなどの発行により、購買意欲を獲得する事もできます。
最後に、やはりスマートフォンのホーム画面から簡単にアプリを起動する事ができるのもメリットの一つです。ホーム画面にアプリが表示されていることにより、ユーザーへのリマインドのような役割も果たす事ができます。
デメリット
このようなメリットがある反面、デメリットも存在します。
まずスマートフォンでのアプリ利用率が圧倒的にブラウザ利用率より高い反面、アプリ利用者のほとんどがSNS関連のアプリを使用しています。そのためECアプリを利用しているのはほんの数%という調査結果もあり、その中でどのように定期的にユーザーを獲得していくのかという点が課題になってきます。アプリダウンロードもユーザーがする手間がかかります。そのためインストールまでのハードルは高いです。また、アプリの不具合などを含めてアップデートを半永久的に行う必要があります。これは制作側の手間ですが、不具合の修正・新機能の追加などをしていかないとせっかく獲得した顧客も離れてしまうリスクがあるため、このアップデート作業は怠ってはいけません。
更に、OS毎にアプリを開発したい場合はその分費用もかさみます。
ではアプリ開発にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。次は開発費用や手段についてまとめていきます。
ECアプリの制作・開発費用や手段とは
アプリ開発と聞くと多額の費用が必要なのではないかと思う方も少なくありません。
確かにごく少額から開発できるアプリは今のところないのですが、手段によってはコストを最小限にする事もできます。
アプリ開発の手段は3種類あり、以下の通りです。
・WEBアプリ
・ネイティブアプリ
・ハイブリットアプリ
それぞれ説明していきましょう。
WEBアプリ
(費用:約330,000円〜)
WEBアプリとはネット上で利用できるアプリケーションのことを指します。
開発費も安く、開発しやすいアプリケーションです。
実は『Youtube』や『Gmail』、『Skype』などもその一種であり、利用しているユーザーも多いのではないでしょうか。
ネイティブアプリ
(費用:約1,000,000円〜)
WEBアプリとよく比較されるのがこのネイティブアプリです。
ネイティブアプリとは各アプリストアから端末にインストールして利用するアプリケーションで、利用する際にWEBアプリと違ってインターネットを経由する必要がありません。
つまりネイティブアプリはプログラム本体が端末にインストールされるという事です。
ハイブリットアプリ
(費用:約100,000円〜)
ハイブリットアプリとはWEBアプリとネイティブアプリのメリットを合体させたアプリケーションのことを指します。特徴は『マルチプラットフォーム』で、端末に依存しないため、OSによって開発し直したりすることなく、低コストで制作できます。
また、カメラ機能や位置センサーなども導入しており、より多機能なアプリケーション作りを実現できます。
更に、メンテナンスもしやすいためアップデート業務の手間を削減する事ができます。
これら全てに言える事ですが、アプリケーションの種類別やアプリケーションの機能別に追加料金がかかってくる場合があります。
例えばEC関連のアプリケーションであれば、約100,000円〜開発できます。別の系統ですと、ゲームを開発したい場合の費用相場は約3,000,000円からなど種類によって相場も変わってきます。
また、SNSと連携させるための機能を追加すると各SNSアプリにつき約50,000円〜かかる事があります。アプリ内課金などを必要とする場合も同様に追加料金がかかってくる可能性もあります。
ECアプリの今後の課題
ECアプリの今後の課題には費用の高さもありますが、
既に人気のあるECサイトやブランドでないとそもそも認知されず、ユーザーがインストールするところまでいかないという点です。
この課題を解決するには店舗施策やECサイト上でアプリインストールまでの動線を上手に作る必要があります。また、ユーザーを飽きさせないコンテンツやアプリ会員限定コンテンツなども半永久的に更新していかないといけません。更に、アプリダウンロード数が一定以上達成した場合、実店舗への流入もオムニチャネルなどでの誘導も考えていきましょう。
ECアプリで売上向上するためには??
ECアプリで成功していくためにはまずブランド自体の知名度をあげる事ですが、その他にも配信するコンテンツ内容にはしっかり工夫していきましょう。
ユーザー一人一人に適合するコンテンツであるかどうか、アプリをインストールするメリットをしっかり感じられるようなコンテンツであるかどうかなど、ユーザー目線に立って開発していきましょう。また、アプリリテラシーの低いユーザーであっても使いこなせるようなUIを制作できるよう心崖ましょう。使いにくくて重いアプリケーションではアンインストールのリスクが伴います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ECサイトをお持ちの方はアプリケーションの開発にもご興味を持っていただけましたでしょうか。
この機会に是非開発をご検討いただけましたら幸いです。
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